機内から見た風景
 
飛行機に乗る時、一番の楽しみは機内から見る外の景色です。
離着陸時以外は単調で見栄えのしない景色が続くこともありますが、スカイナビゲーターで現在の飛行位置を確認して
窓の外を眺めた時に感激したシーンをいくつか紹介します。
北米線〜万年雪と氷河のマッキンリー山
北米線にてマッキンリー山の上空を通過した時、たまたまトイレに窓が有る機体だった為、寝ている乗客の邪魔になることなく約数分の間北米大陸の万年雪と氷河に覆われた大自然のパノラマを見ることができました。
機外の気温は氷点下64度を示していることに納得しました。
この地域は天候不順の時が多くてなかなかこのような景色を見られるチャンスは少ないそうです。

ニューヨーク・JFK空港付近
ニューヨーク・JFK空港に着陸する少し前に、マンハッタンを左に見て旋回します。
自由の女神が真下に見えて、でかい都市だなぁと何時も感激します。いったんロング・アイランドを通過してさらに高度を下げタッチダウンします。この時ほどパイロットやアテンダントの方々の約13時間以上の長時間勤務に「お疲れさま」と声を掛けたくなります。

アムステルダム・カサブランカ線〜コックピットから
アムステルダム・スキポール空港からモロッコのカサブランカへの飛行では、一番前の席に座り北アフリカへの旅に胸をときめかしていた。
離陸して安定飛行に入り、機内食も終わりいつもの癖で窓におでこを付けて機外の田園風景や、はるかかなたまで広がる畑を見ていると、客室アテンダントが「コックピットを見ますか」と声をかけてくれました。
「喜んでお願いします」と答えると早々にパイロットの了解を取ってコックピットの中へ案内してもらいました。
計器類の多さには驚きましたが、それよりもヨーロッパを縦に南下するKLM機の上下左右を行き交う飛行機の数にびっくりしました。
ヨーロッパの空は過密とは聞いていましたが本当にその通りでした。
2001年のワールド・トレードセンター爆破テロ事件以前はこの様な経験は何度かさせて頂いたが、これからは二度とこのような経験は出来ないでしょう。
スペインの上空にさしかかると、眼下の風景今までの緑色から赤茶色にガラット変わります。

フィリピン上空から見るサンゴ礁
マニラ到着の40分程前の海の眺めは、コバルトブルーの大海原の中に大小さまざまな緑に覆われ、海岸線のサンゴ礁が続きます。
そして、海原をミズスマシのように進む小船のバンカののんびりした動きを眺めていると、 フイリピン独特の熱気を忘れてしまいます。

ブラジル・アマゾンのジャングル
情熱の国ブラジルへはどうしても途中給油が必要になります。
家を出てから丸一日の着たきり状態でのフライトです、機内は夏場のためか異様な匂いがします。
眼下に見える アマゾンの黒々とした緑のジャングルには圧倒させられました。
いつか機会があったらこのジャングルの中に入ってみたいです。

北欧上空から見えるフィヨルド
ベルゲンからトルモソへスカンジナビア半島を北東へ、北極圏に近い都市へ向かう北海とその沿岸のフィヨルドは大小の入江がのこぎり刃みたいで、北国の厳しい寒さと、氷河によって侵食された長い地球の歴史を感じ取ることができます。
そして、夏場はいつまでも太陽が沈まない光景を見ることが出来ます。

砂漠の中の都市〜ドバイ
イスタンブールからアラビア半島を南下してドバイへ、砂漠の中にある都市。空港も砂漠の中、見渡す限り砂・砂・砂の印象しかなかった。
この様な砂まみれなところに離発着して、ジェットエンジンの中に砂を吸い込みトラブルが起こらないものかと思う。

欧州腺〜ハバロフスクのツンドラ地帯
欧州線にて往路の場合に新潟から、日本海出てさらに北上を続けていきます。まもなくすると、ハバロフスクの海岸線を見ることができます。真夏の時期は美しい岩肌が続く海岸線をすこしの間楽しむことができます。
さらに、アムーズ川を北上します。初夏でもツンドラ気候の寒冷地のためか雪が覆う原野の世界を眺めることができます。真夏になって初めて川の周りの雪解けが進み、川の姿を見ることができます。
ここから永遠と約8時間ロシアの国内を飛行するのですから、本当に広大な土地だなぁといつも思います。
隣国の偉い方が、シベリア鉄道を使って大自然の中を十日間かけてモスクワへ行ったことがあるみたいですが、もし機会があったら挑戦してみたいです。

バンクーバー・ホノルル線〜満点の星空
夜間飛行で最も心に残ったのは、バンクバーからホノルルへ向かう便です。満天の星空はまるで散りばめられたカスミソウの様でした。あまりの星の多さに、手の平に星をのせられる事ができるかのような錯覚にとらわれてしまいます。
ホノルルに到着した後、共同運航便としてシドニーとオークランドへとさらなる南へと飛行を続けます。ここで降りずに星たちにずっと囲まれて座っていたい気分にしてくれます。

メキシコ・バンクーバー線〜グランドキャニオン
メキシコ=バンクバー間の往路か復路かは覚えていませんが、アメリカ大陸が永遠と続き、変わり映えのない風景に飽きてきた頃、眼下にグランドキャニオンの大地を引き裂く様な地割れの姿を見ることができます。
いつものくせで窓ガラスに額をつけて光景にひきつけられたままで見入ってしまいます。
ラスベガスからグランドキャニオンへセスナ機ではキャニオンの間を遊覧飛行しましたが、部分部分の自然の姿は満喫できるのですが、やはり上空10000mから見る全景の方が圧倒あせられました。
 

シドニー・シンガポール線〜灼熱の赤い大地
シドニーからオーストラリア大陸を斜めにシンガポールまでの飛行は乾燥した灼熱の赤い地面が続く景色を見ることができます。
時折、ポッポッと浮かぶ雲はこの熱さの中をさまよう物体の汗のよう。

地中海上空からの景色
オリーブ畑のくすんだ緑と熱い地面の山々を越えて、地中海の上空にはいると景色はコバルトブルーに一変します。
歌舞伎役者が舞台の上で早代わりした時の様な色彩の変化技です。
真夏の時期でしたので行き交う白い船や、沿岸に建てられた白い家々が太陽の光に輝いてとても眩しかったのが心に残ります。
さて、アフリカ大陸に近くなるにつれて空の色がベージュ色になってきたように感じます。砂漠から飛び交う砂のためでしょうか。

アムステルダム経由での往路
飛行予定を立てる時、往路はアムステルダム経由で入るケースが多い為、機上からネザーランドの景色をよく目にします。
春先の季節は色とりどりのチユーリップ畑に感激します。なんでこのように同じ地球なのに地球の表面がこんなにもちがうのか不思議でなりません。
みな同じ肥沃な土地で生活を営んでいるのなら、みにくい争いも起こらなかったかもしれません。
パリ経由での復路
復路は滞在時間を有効に利用するためにパリ経由で帰国するケースを多くとります。季節によって時間に多少の違いがありますが、特に夏時間のフライトでは離陸して一時間半位で左側に見えるバルト海のいつまでも飛行機を追う様に沈まない夕日がとても印象的です。
そして、夕日の空と夜空の色が交じり合う幻想的な色合いは言葉では言い表せない光景です・・・。

アメリカ西海岸上空

アメリカへのゲートウエイの一つロスアンジェルスへは北大西洋上空を経由して、サンフランシスコを真下に見てアメリカ大陸に入る。
太平洋沿岸沿いを飛び海岸沿いのきれいな景色が見えたり、内陸部に入ると国道5号沿いの乾燥した砂漠地帯を見ながらLAXエリアに近づきますと、今まで澄みきった空が一変して鉛色の重い空に変わります。
フリーウエイを走る沢山の車から排気されるガスのための、スモッグ現象です。ダウンタウン上空を通過して着陸しますが、汚い空気に覆われた大都市の印象ははなれません。


グレートバリアリーフ
オーストラリア・ブリスベンから成田へ向かう途中、グレートバリアリーフを上空から眺めると、本当に何千キロも続く広大なサンゴ礁に感激します。
ケアンズからクイックシルバーまでのクルージング、そしてサンゴ礁に停船して沢山の大小様々な魚達と戯れた一日を思い出します。



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